日本本社からの依頼により、分析専門の会社にある製品の分析テストをお願いすることになった時のことです。
担当の現地スタッフにいつテストの結果がもらえるか確認をしにいきました。
私「本社が来週の金曜日までに結果が必要だけど、それまでに分析専門会社から結果もらえますか?」
担当者「大丈夫ですよ!今日頼めば来週の月曜日には結果が届きますよ」
私「本当?!じゃあ、テストの依頼お願いします」
来週の月曜には結果がもらえる。
安心した私は担当者に分析テストをお願いしました。
合わせて日本本社と上司に「月曜日には結果が届きます」ことを伝えたのでした。
そして数日後...。
金曜日になって、私は念のために分析テストの状況を担当者に聞きにいきました。
私「分析テストの結果、来週の月曜に届く予定ですよね。問題ないですか?」
これに対して担当者から衝撃の答えが返ってくる。
担当者「その件ですが…月曜にはテストの結果は間に合いません」
私「えっ...えぇ?!なんでですか?!」
担当者「分析会社の担当者が数日前から海外出張で2週間もいないんです。それで分析テストを進められないそうなんです」
私「...つまり…分析テストができるのは2週間後ということ?」
担当者「そうなりますね...」
私「それは困ります!本社は来週の金曜日までにテスト結果が必要なんです!他に分析をお願いできる会社はないんですか?!」
担当者「今まで分析をお願いしている会社はそこしかないので、他の会社を探す必要が出てきます。そうなったら余計に時間がかかるので、担当者が海外から戻ってくるのを待ったほうが早いです」
想定外のトラブルに頭が半分パニック状態の私に担当者は笑顔で力強くこう言った。
「でも大丈夫です!問題ありません」
おぉー!
いい笑顔だ。
うん、うん。そうだね。
私も大丈夫な気がしてきたよ!
...
......
なわけないだろうがー!
全然大丈夫じゃないから!
納期は来週の金曜日までなんだよ?!
しかも上司と本社に来週の月曜には結果もらえるって言っちゃったよ!
心の中で泣きながら私は急いで上司と本社に分析テストの結果が納期までに届かないことを報告した。
そして、
予想通り怒られました。
この出来事から私は次の2点を反省しました。
1.「進捗管理をぎりぎりまでしなかった」こと。
2.担当者に『問題があったらすぐに連絡お願いします』を言わなかったこと。
大丈夫じゃないのに「大丈夫!」という自信満々の笑顔はともかく。
分析テストの依頼をお願いした担当者は他にも大量の仕事を抱えて忙しい人でした。やることがたくさんあると何か忘れてしまうことは珍しくありません。
加えて、実は前にベテラン駐在員からこんなアドバイスをもらっていました。
「全員じゃないけど、大丈夫じゃないのに問題ないって言う現地スタッフが多いから気を付けてね」
そのアドバイスを聞いていたにも関わらず「説明」と「確認」を怠ったのは明らかに私のミスです。
この日から私は同様な仕事があったときに、
「依頼人(上司か日本本社)に状況を報告したいから教えてくれない?」
と進捗状況を知りたい理由も説明しながら確認をしました。
何度も進捗状況の確認をすることで、
「私を信用できないのですか?!」
と相手に誤解されるのを防ぐためです。
初歩的なことですが、これにより何かトラブルが発生したらすぐ上司や本社に報告して予定調整の交渉や対処をすぐとれるようになったのでした。
(オマケ)
※この後、別の分析会社を探すことになりました。