面談の最後にエージェントは呆れながら言った。
おまえなんかに紹介する仕事はない。
そんな悪夢が現実にならないよう、面談を攻略するための作戦を練りました。どんな作戦かと言いますと、
①事前に話したい・聞きたいことを全てリスト化したメモを持参する
人と話しているとき、
こんなこと言ったら失礼じゃないかな?これ聞いたら迷惑になるのでは…。どう言えばわかりやすのかな?
と考えすぎるあまり結局は黙ってしまう、を良くやる悪い癖がありました。幸いにも、エージェントとの面談は面接と違ってメモを見ながら話しても大丈夫…なはず。そう思った私は事前にメモした聞きたいことリストに沿って話をすることにしました。
②自分とエージェントの立場についての考え方を変える
仕事を紹介するエージェントに嫌われたらどうしょう…と本気で心配していました。
でもよく考えるとエージェントは就職が決まって始めて求人を出している会社から報酬を貰えるのです。つまり「仕事を紹介してくださいー!」という人がいなければ、会社に紹介する人材がなくなってしまい仕事がなりたたなくるのです。
そう考えると、むしろ私はエージェントに仕事を与える救世者なのでは?!
万が一あわなかったら他の方法を考えればいい!
別のエージェントを使うのも良し。自分で海外の会社に直接応募するのも良し。
スカウトを待ってみるのも良し!
という実にふざけた考えで自分を励まして緊張を和らげました。
そしてエージェントとの面談日。真面目アピールに欠かせないスーツを着て、いざ現場へ向かいました。
高層ビルの影に隠れている小さなビルに到着。時間より早めに着いたこともあって担当者はまだいない。「まさか場所を間違えたのか?」と不安になっていると名前を呼ばれました。見ると一人の男性が迎えに来てくれました。
その方はなんと、面談をお願いした就職エージェント会社の社長でした!
まさかの社長とのご対面。
平静を装いながらも頭の中はパニック状態。
幸いにもエージェント社長が話しやすい人だったおかげで面談の時には緊張がほぐれました。案内された部屋で用意した「聞きたいことリスト」に沿ってエージェント社長と順調に話を進めながら、次の条件がある求人をお願いしたのでした。
・税金を引いた後の給料は最低でも6万ペソ
・給料とは別に出来れば住居を希望
・ビザ手続きを保証してくれるところ
(その後、社長から日系企業がオススメと言われました)
・緊急事態に帰国できる有休あり
・車通勤をする場合は送り迎えの社用車あり
・会社は治安が良いフィリピンの都心マカティを希望
・病気になった時の保険付き
ビザ以外に住む場所と社用車ありについて本当に強くお願いしました。
なぜなら日本と比べて治安はあまり良くなく、車社会のフィリピンで家を探して、かつ交通機関を使って通勤する自信がなかったからです。さらに、交渉力が絶望的なまでに低い私が一人で家探そうとしたら間違いなく最高のカモになるでしょう。
さらにこんな怖い話も聞いたことがありました。
過去にフィリピン就職したことある女性が家賃が高い都市で家を借りられず、地方の安い物件を借りて会社までジプニー(日本で言うバス)で通うことに。
しかし。現地の男性に目をかけられてストーカーされ、危うく事件になったそうです。
ちなみにその女性はそれがトラウマになって帰国したらしい…。
せっかくの海外就職でそんな怖い目にあいたくない。この一心で私はわがまますぎる自分の要望を伝えました。無茶を言いすぎたかな?と心配しているとエージェント社長は、
「条件に合う求人は紹介できるよう努力しますので、一緒に頑張りましょう!」
と言ってくれました。今後はエージェント側から送られる人材登録申込書を記入後、自分の日本人部下が求人を紹介するという説明を受け面談は終了しました。
帰ってる途中、私は仕事を紹介してくれそうなことにほっとしていました。でも油断はできない。やることはまだまだある。
次に取り掛かるべきはエージェントからの人材登録申込書!
でないとエージェントから仕事を紹介して貰えない。家に着くなり担当エージェントからのメールを待つのでした。
※一部誤った情報がありました為、訂正させて頂きました。(2018/1/30)